第3章【関係法令】

労働基準法

労働時間・年休・妊産婦——働き方のルール

1労働時間・休憩・休日

項目原則
法定労働時間1週40時間・1日8時間(休憩時間を除く)
休憩労働時間が6時間超→45分以上、8時間超→1時間以上を労働時間の途中に、原則一斉に付与
休日毎週少なくとも1回(または4週間に4日以上)
時間外・休日労働労使協定(36協定)の締結・届出が必要
事業場を異にする場合労働時間は通算する
💡 休憩の数字「6時間45分・8時間1時間」は「ちょうど8時間勤務→45分でよい」がひっかけポイント。「超」か「以上」かを正確に。

2変形労働時間制・みなし労働(さらっと)

制度ポイント
1か月単位の変形労働時間制労使協定または就業規則で採用可。平均して週40時間以内なら特定の日・週に法定超えOK
1年単位の変形労働時間制労使協定が必須(就業規則だけでは不可)・届出必要
フレックスタイム制清算期間は3か月以内。1か月超の場合は届出必要
事業場外みなし・裁量労働制実際の時間でなく「みなし時間」で計算

3年次有給休暇

付与の条件は「6か月継続勤務+全労働日の8割以上出勤」。そこから勤続年数に応じて増えます。

勤続0.5年1.5年2.5年3.5年4.5年5.5年6.5年〜
付与日数10日11日12日14日16日18日20日
ルール内容
時季指定義務年10日以上付与される労働者には、年5日は使用者が時季を指定して取得させる義務
時季変更権事業の正常な運営を妨げる場合、使用者は時季を変更できる(拒否はできない)
時効年休の請求権は2年で消滅
比例付与週所定労働日数が少ないパート等には日数比例で付与
不利益取扱い年休を取った労働者への賃金減額等の不利益取扱いはしてはならない
📌
「入社6か月で10日、6年半で上限20日」「使用者が指定するのは年5日」「時効2年」——この3つの数字で大半の問題が解けます。

4妊産婦・年少者の保護

妊産婦(妊娠中+産後1年以内)

項目内容
産前休業6週間(多胎妊娠は14週間)。本人の請求により休業
産後休業8週間は就業禁止。ただし6週間経過後、本人が請求し医師が支障ないと認めた業務はOK
時間外・休日・深夜業妊産婦が請求した場合はさせてはならない(変形労働時間制でも法定時間を超えさせない。フレックスは可)
軽易業務への転換妊娠中の女性が請求したら転換させる
育児時間生後満1年未満の子を育てる女性は、休憩のほかに1日2回・各少なくとも30分請求できる

年少者(18歳未満)

項目内容
深夜業原則午後10時〜午前5時の就業禁止
時間外・休日労働原則禁止(36協定があっても不可)
証明書年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付け
💡 妊産婦の保護は多くが「請求したら」発動。産後8週(前半6週は絶対禁止)だけは請求に関係なく就業禁止です。

5就業規則・労使協定

項目内容
作成義務常時10人以上の労働者を使用する使用者。労基署へ届出
手続労働者側(過半数労組または過半数代表者)の意見を聴く(※同意までは不要。意見書を添付)
絶対的必要記載事項①始業終業時刻・休憩・休日・休暇 ②賃金 ③退職(解雇事由含む)
周知掲示・備付け・電子データ等で労働者に周知する義務
効力法令・労働協約には反してはならない。就業規則を下回る労働契約はその部分が無効
📌
ひっかけ定番:「労働者の同意を得なければならない」→誤り。意見を聴けばよい(反対意見でも添付して届出できる)。

6理解度チェック

Q1. 労働時間8時間超のとき必要な休憩は?
Q2. 年休が初めて付与される条件は?
Q3. 産後の就業禁止期間は原則何週間?
Q4. 育児時間の請求ができるのは?
Q5. 就業規則の作成・届出が必要なのは常時何人以上?

7まとめ

4行でおさらい

① 週40時間・日8時間。休憩は6時間超45分・8時間超1時間。休日は週1回。時間外には36協定。

② 年休は6か月+8割出勤で10日、6.5年で20日。年5日の時季指定義務、時効2年。

③ 妊産婦は「請求したら」保護が発動(産後8週だけは絶対禁止、6週経過後は請求+医師OKで可)。育児時間は1日2回各30分。

④ 就業規則は10人以上で作成・届出。労働者側の意見聴取(同意は不要)+周知義務。